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【酒好きサイクリスト必見】酒で運動の効果を無駄にしない6つの方法

2022年9月17日

酒はアスリートにとっては「百害あって一利なし」


酒には「ストレス発散」「人間関係を良くする」など、メリットはあります。

しかし身体へのメリットは、一切ありません。

運動のパフォーマンスを考えると「一滴でも飲まないほうが良い」というのが、現在の科学的な結論です。


それでも酒はうまい。

速くなるためには飲まないほうがいいのは分かってる、でも飲みたい

ライド後の1杯は最高、やめられない

という気持ちはよくわかります。

せっかくのトレーニングの効果を無駄にしないで、酒を楽しみたいですよね。


そこで今回は、酒の悪影響を少なくする方法を解説していきます。

これを読めば、運動パフォーマンスを下げずに、酒を楽しめるようになるでしょう。


具体的な方法としては

  • 適量を心がける
  • 運動時間と飲酒時間を空ける
  • 飲む前にタンパク質と食物繊維を摂る
  • 飲むペースはゆっくりと
  • 食事の脂質は少なめに
  • 水を飲む

酒はロードバイク乗りには「百害あって一利なし」

まずは酒が身体に与える影響を見ていきましょう。

身体に悪い理由を知っていれば、対処する意味や効果が変わってきます。

「そんなのいいから、早く対処法が知りたい」って方は、飛ばしてください。笑

主にパフォーマンスにかかわる理由は2つ。

筋肉に悪影響

太る



筋肉に悪影響

アルコールは筋肉の成長を邪魔する

酒は筋肉が成長することに、悪影響を及ぼします

なぜなら筋肉の成長に欠かせない過程である、タンパク質の合成を邪魔するからです。

具体的には、アルコール摂取24時間後の時点で、タンパク質合成の割合が15~20%下がります(12)。

しかもこの影響は、48時間にもわたって続くとのこと。

かなり長い時間ですね、、

アルコールによってタンパク質合成が減る理由はいろいろあって、

  • タンパク質合成に欠かせない、mTORという酵素の働きを抑える
  • タンパク質合成のエネルギーとなる、グリコーゲンの合成を抑える
  • 筋肉の成長に欠かせない様々なホルモンの働きを抑える(IGF-1、成長ホルモン、テストステロンなど)

細かく話すと長くなるので、今回はカットします。

これ以外にも様々な影響によって、筋肉の成長が妨げられるのです。


筋力が低下する

筋肉の成長だけでなく、アルコールは筋力も低下させます。

筋力とは筋肉が収縮するときの力のこと。

「筋力が弱い=運動パフォーマンスが悪い」というわけです。

この筋力を高めるには、水分と電解質(ビタミンやミネラル)が欠かせません

しかし酒を飲むと

  • 利尿作用により脱水状態になる
  • アルコールを分解する時に、電解質が使われる

この影響で、体内の水分と電解質が不足します。

これによって明確に筋力が低下するのです。

研究では

「体重1kgあたり1gのアルコールで、60時間にわたって筋力が22%下がった」

というデータもあります。

これだと次のライドにも影響がでるでしょう。

また水分や電解質の不足は、足がつる原因にもなります

「よく足がつるんだよね」という方は、もしかしたら酒のせいかもしれません。



太る

アルコールは体重増加の原因となります

その主な理由は

  • 肝臓がアルコールの分解を優先して、脂質を燃やす働きを邪魔する
  • 食欲が増えて食べ過ぎる

があげられます。

肝臓が脂質を燃やしてくれないと、身体に脂肪として蓄えられます。

また食欲が増進して摂取カロリーが増えます。

「ついラーメンや唐揚げを食べすぎてしまった」なんてよくありますよね。

酒は確実に太る原因となるのです

これらはカロリーがある酒だけでなく、カロリーがほとんどない蒸留酒でも同様です。

(もちろんカロリーがある酒のほうが、そのカロリーの分だけ太りやすいですが。)

ロードバイクのパフォーマンスを考えると、必要以上に体重を増やすことはNG

プロでもアマチュアでも、避けるべきですね。



colum

~「酒は少量なら健康に良い」は昔の話~

昔から「酒は少量なら健康に良い」といわれてきました。

現在でもそう思われてる方は多いです。

しかし現在は「まったく飲まないことが健康に1番」というのが科学的に主流の考え方

なぜ変わったかというと、昔の研究では統計の処理に誤りがあったからです(3)。

具体的にいうと「不健康で酒が飲めない人」も統計に含まれていたことが原因。

「不健康で酒が飲めない人」は「健康で酒を飲む人」より寿命が短いです。

そのため「不健康で酒が飲めない人」を統計に入れてしまうと「まったく飲まない人」の死亡率は「少量の酒を飲む人」よりも上がってしまいます。

結果として「少量の酒を飲む人」の死亡率が一番低くみえていたのです。

それが「酒は少量なら健康に良い」という説の実態です。

トレーニング効果を無駄にしない6つの方法

  • 適量を心がける
  • 運動時間と飲酒時間を空ける
  • 飲む前にタンパク質と食物繊維を摂る
  • 飲むペースはゆっくりと
  • 食事の脂質は少なめに
  • 水を飲む

1,適量を心がける

当たり前ですが、酒を適量に抑えることです。

この後に説明する他の方法を使ったとしても、飲みすぎていたらほとんど意味がなくなります

では適量がどのぐらいかというと

体重1kgあたり0.5gのアルコール量」(4)。

体重が60kgだとすると、30gのアルコール量です。

この量であれば、筋肉への影響も体重増加の影響もほとんど現れないという研究結果が多いです。

具体的に30gは

  • ビール(5%):750mL
  • ワイン(12%):300mL
  • 日本酒(15%):250mL
  • 焼酎(25%):150mL
  • ウィスキー(43%):90mL

アルコールの量を計算したい場合は、以下の式を使ってください。

酒の量(mL)×(アルコール度数(%)÷100)×0.8

また「体重1kgあたり1.0gのアルコール量」を超えてくると、確実にトレーニング効果への悪影響があります

この基準は超えないほうが無難です。

適量以下であれば、運動効果をほとんど下げません

適量を把握して酒を楽しみましょう。



2,運動時間と飲酒時間を空ける

運動時間と飲酒時間をなるべく離しましょう

トレーニング後はタンパク質合成が活発化します。

それをアルコールが邪魔をすると、せっかくトレーニングしたのに筋肉が育ちにくくなります。

そのため運動後のタンパク質合成が盛んな時間をなるべく避け、酒を飲むといいでしょう。

具体的な方法は

  • 夜に飲酒する場合は、午後ではなく午前中にトレーニング
  • トレーニングをした日は飲まない


ライド後の酒は美味しいかもしれませんが、控えたほうがよさそうですね、、



3,飲む前にタンパク質と食物繊維を摂る

空きっ腹に酒はよくない

よくいわれる「空きっ腹に酒はよくない」という話は正しいです。

胃の中に食べ物があると、アルコールの吸収の邪魔をするからです。

それにより吸収率や吸収スピードが下がり、肝臓でのアルコール分解に余裕ができます

そのため酒を飲む前に、なにか食べておくといいでしょう。


食べるならタンパク質と食物繊維

食べるものとして、優秀なのがタンパク質と食物繊維

アルコールの吸収率や吸収スピードを下げる効果が特に高いです(5)。

またタンパク質や食物繊維は、満腹感が強いため、摂取カロリーを減らす効果もあります

タンパク質は肉や魚、大豆から、食物繊維は野菜から摂取しましょう。


おすすめは「プロテイン+ココアパウダー」

酒を飲む前に

プロテイン+ココアパウダー

がおすすめ。

なぜなら手軽にタンパク質(プロテイン)と食物繊維(ココアパウダー)が取れるからです。

プロテインは低カロリーで高タンパク。

ココアパウダーは食物繊維が豊富な上、抗酸化作用(簡単にいうと健康に良い)が非常に高い。

シェイカーで混ぜるだけで、低カロリーで健康効果が高いドリンクができるので、おすすめです。


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4,飲むペースはゆっくり

酒を飲むペースはゆっくりにしましょう

なぜなら肝臓の処理能力には限界があるからです

多くの人は1時間に10g程度のアルコールが分解できるとされています(7)。

これを超えると、血中アルコール濃度が上昇。

血中アルコール濃度が上がるにつれ、酔っ払いの状態に。

アルコール10gとはビールで250mL、ワインで100mLぐらいです。

酒好きには「少なっ」と思いますよね、、笑

正確にこのペースを守るべきかは別として、一気飲みだけは厳禁ですよ。



5,食事の脂質は少なめに

食事で摂取する脂質は少なめにしましょう

なぜなら肝臓ではアルコールの分解を優先して、脂質を分解を邪魔するからです(6)。

分解されない脂質は、脂肪として身体に蓄えられます。

結果として体重増加につながるのです。

ロードバイク乗りにとって、脂肪で体重増加は避けたい事態

そのため食事での脂質の摂取は、少なめにするといいでしょう。



6,水を飲む

酒を飲んでいる最中や飲んだあとは、水をしっかり飲みましょう

アルコールによる脱水を防ぐためです。

アルコールの利尿作用により身体の水分は失われます。

酒を飲むとトイレが近くなりますよね。あれです。

上でもいいましたが、脱水すると筋力が低下します。

運動のパフォーマンスが下がり、次の日のライドにも影響を与えるでしょう。

そのため水を飲んで脱水状態にならないようにするのです。

また一気に水を飲んでも吸収されないため、こまめに水分補給をしましょう

ライド中の水分補給と一緒ですね。



アルコールに対しての個人差は大きい

酒の影響を減らす6つの方法を解説してきました。

これらを実践すれば、トレーニング効果を落とさないで酒を楽しめるでしょう。

しかしアルコールの分解能力は、個人差が大きいです。

「2杯までなら絶対大丈夫」というわけではありません。

体質や体調に合わせて、酒を飲む量やペースを調節することが大切ですね。

また今回紹介した方法は、あくまで運動のパフォーマンスに対してのアルコールの影響を減らす方法です。

健康や二日酔い対策ではありませんので注意(ある程度の効果はあると考えられますが)。



ポイントのまとめ

  • 適量を心がける「体重1kgあたり0.5gのアルコール量」
  • 運動時間と飲酒時間を空ける
  • 飲む前にタンパク質と食物繊維を摂る
  • 飲むペースはゆっくりと
  • 食事の脂質は少なめに
  • 水を飲む

特に大事なのは適量を守ること

当たり前だし聞き飽きたとは思いますが、一番重要です。

適量を大きく超えると、何をやっても酒の悪影響を防げません

適量は「体重1kgあたり0.5g」。

ぜひ覚えておいてくださいね。



酒もロードバイクも楽しみましょう

酒が身体に悪いのは、間違いありません。

しかし酒にはストレス解消などのメリットもあります。

人によっては、酒を飲まないことによるストレスのほうが、身体に悪いかもしれません。

ストイックにやり過ぎて、酒もロードバイクも楽しめないのは本末転倒

ロードバイクに乗っている目的や目標、レーススケジュールに合わせて酒を飲むといいでしょう

その際に今回紹介した方法を、ぜひためしてくださいね。

酒を楽しみながら、速く・強くなれるように

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