ボトルはライドするときに必須。
様々なメーカーのボトルがありますが、2022年現在、人気を2分している定番ボトルといえば
ELITE(エリート) の「FLY」
CAMELBAK(キャメルバック) の「ポディウム」
定番なだけあって、どちらを選んでも後悔することは少ないでしょう。
しかし性能は、ぜんぜん違います。
そこで今回は、実際に使っている経験から「FLY」と「ポディウム」を比較。
違いを理解して、自分に合うボトルを選びましょう。
結論からいうと
- シンプルでレース向き ⇨ FLY
- 高性能で多用途向き ⇨ ポディウム
ELITE「FLY」の特徴
何といってもFLYは、軽さが最大の特徴です。
その重量は54g(550mLサイズ)。
世界最軽量のボトルといわれています(2022年現在)。
FLYは、大学の研究センターとの3年間の共同研究によって誕生したボトル。
柔らかく耐久性があるプラスチックを使い、厚みを工夫した設計。
その結果、軽さと握りやすさを実現しています。
またボトルが柔らかいため流量が多くなり、素早い水分補給が可能です。
これらの特徴はレースシーンに最適。
実際に2022年シーズンでは、UCIワールドチーム(全18チーム)の中で、11チームで採用されています。
この事実がFLYの性能の高さを物語っていますね。
CAMELBAK「ポディウム」の特徴
![](https://izalabo.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
ポディウムといえば、特徴的な飲み口。
「セルフシーリングジェットバルブ」という独自の規格を採用しています。
他社のほとんどのボトルは、飲み口を上に引き上げないと水が出てきません。
しかしジェットバルブは、本体を握るか、飲み口から吸うとバルブが開いて、水が出てくる仕組みになっています。
また普段はバルブが閉まっているため、水が漏れません。
逆さまにしても大丈夫。
この使い勝手が良い「セルフシーリングジェットバルブ」が、ポディウム最大の特徴。
「FLY」と「ポディウム」の比較一覧
FLYボトル | ポディウム |
|
---|---|---|
容量の種類 | 550mL 750mL 950mL | 610mL 710mL |
重量 | 約58g(750mL) | 約77g(710mL) |
飲み口の構造 | シンプル | 複雑 |
飲み口の完全ロック | なし | あり |
漏れやすさ | 漏れやすい | 漏れない |
流量 | 多い | 普通 |
柔らかさ | 柔らかい | やや柔らかい |
耐久性 | 低い | 高い |
ニオイ | なし | なし |
保冷・保温性 | なし | なし |
価格 | ¥1,300(750mL) | ¥1,650(710mL) |
「FLY」と「ポディウム」の比較レビュー
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-5.jpg)
容量の種類は「FLY」が多し
FLYは3種類
550mL・750mL・950mL
ポディウムは2種類
610mL・710mL
FLYのほうが、種類が豊富です。
容量に差があるので、使い方や好みによってサイズが選べて良いですね。
それに対して、ポディウムは610mLと710mLしかありません。
100mLの違いしかないので、用途の差別化がしにくいです。
(610mL必要、、?)
僕が持っているのは、FLYの750mL,950mL、ポディウムの710mL。
FLYの750mLとポディウムの710mLは、ほぼ同じ大きさです。
サイズ感がちょうどよく、使いやすいので普段使いに。
FLYの950mLは、ボトルが長めなのでフレームギリギリ。
(フレームサイズが小さい場合やスローピングが強い場合は入らないかも)
容量が大きい950mLは、夏場やロングライドのときに重宝します。
大容量のボトルがほしいなら、FLYの1択ですね。
容量は、FLYのほうが選択肢多し。
軽さは「FLY」
FLYのほうが軽量です。
それはそうですね、FLYは世界最軽量ですから。
メーカーの公称値で比較
FLY(750mL)が約58g※
ポディウム(710mL)が約77g
19gほどFLYのほうが軽いです(なんならFLYのほうが40mL容量が大きい)。
またFLYには950mLの容量もありますが、重量は69g※。
容量が大きくなっても、FLYのほうが軽量。
※日本語の公式サイトでは、550mLと同じ54gと表記されてますが、間違いでしょう。
実測値で比較
FLY(750mL)は57g(公称との差-1g)
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-3.jpg)
FLY(950mL)69g(公称との差±0g)
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-1.jpg)
ポディウム(710mL)87g(公称との差+10g)
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-2.jpg)
Flyはほとんど公称通りの重量。
しかしポディウムは公称より10g重い結果に。
調べてみたところ、どうやらポディウムは公称より10g程度重い模様(610mL,710mL共に)。
重量詐欺ですね。
30gの違いはあるか?
ともあれ、実測すると30gの差があるわけです。
持ち比べると「FLY軽っ」てなります。
当然軽いほうが飲みやすいです。
またこの30gの差が、走りに影響があるかといわれると、正直わかりません。
しかし他のパーツの軽量化のコストを考えると、ボトルだけで30gの軽くなるので、コスパが良い投資でしょう。
軽さを求めるのであれば、FLY。
大きく違う、飲み口
2つの大きな違いは飲み口。
FLYの飲み口はシンプル
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-10.jpg)
FLYはフタとキャップだけの、シンプルな構造。
キャップを上に持ち上げると水が出る、よくあるつくりです。
「キャップが外れる」「硬くて開かない」などの問題は、特にありません。
流量も多く、普通に使いやすいです。
しかし1つ問題が。
それは隙間から漏れやすいこと。
飲む際にフタとキャップの間から水が少し漏れます。
僕は水しか入れないのでいいですが、これがスポーツドリンクだったらベタベタして嫌だろうなと。
公式サイトでも
本製品はスポーツ用途への最適化を目的に開発され、軽さや握りやすさ(やわらかさ)を実現するため、完全な密封ではありません。逆さにしたり、かばん等に入れると液体が漏れる場合がありますのでご注意ください。
https://www.riogrande.co.jp/product/node/73724
と書かれています。
レース使用前提としているため、ある程度の漏れは割り切って付き合うしかないですね。
しかしこのシンプルな形状は軽量化以外でも、とても良いメリットがあります。
それは洗いやすいということ。
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-11.jpg)
パーツが2つの上、形もシンプルなので、ちゃちゃっとすぐに洗えて手間いらず。
時間もかからないし衛生的なので、とても楽です。
ポディウムの飲み口は機能的
対してポディウムは「セルフシーリングジェットバルブ」を採用。
本体を握るか、飲み口から吸うとバルブが開いて、水が出てくる仕組みです。
このジェットバルブは、水が漏れることがほぼありません。
逆さまにしても、まったく漏れず。
また完全にロックすることも可能。
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-7.jpg)
そのため持ち運ぶとき、安心してバックに入れることができます。
自転車に乗っているとき以外でも使いやすくて便利。
(僕は普通に水筒としても使っています。)
流量はFLYと比べると少なめですが、十分な量が出ます。
なんならポディウムのほうが、流量の微調整はしやすいですね。
ポディウムは機能的な反面、構造が複雑なため、FLYよりは洗いにくいです。
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-8.jpg)
パーツはすべて分解できて、隅々まで洗うことはできます。
でもFLYと比べてしまうと、どうしても手間に感じますね。
- FLY ⇨ 多少漏れるが、流量が多く、シンプルで洗いやすい
- ポディウム ⇨ まったく漏れず、流量が微調整しやすい
ボトル本体
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-12.jpg)
においと柔らかさ
FLYのボトル本体について公式では
無臭で柔らかく耐久性のある革新的なプラスチック素材
https://www.riogrande.co.jp/news/node/79710
とのこと。
ポディウムのボトル本体について公式では
TRU TASTE ポリプロピレン+ハイドロガード加工を施し、素材の臭いもちろんの事、ドリンクの臭い移りも殆どありません。
ポリプロピレンでできた本体は柔らかく、軽い握力で変形させられる
https://www.riteway-jp.com/itemblog/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89-23238/2019/04/_press
とのこと。
両者とも臭わない、柔らかいと主張しています。
実際に使ってみると、どちらもプラスチック臭はまったくありません。
柔らかさに関しては、FLYのほうが柔らかいです。
ポディウムは押し戻される感じがありますが、FLYは心配になるほどベコッと潰すことができます。
FLYはこの柔らかさから、握りやすさと流量を確保しています。
耐久性は「ポディウム」
耐久性はポディウムのほうが勝ります。
FLYは表面がすぐ傷つきます。
ポトルを抜き差ししているだけで、ボトルゲージとの擦れで表面に傷が。
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/bottle-fly-podium-9.jpg)
使えなくなるわけではありませんが、イマイチですね。
特に見た目を気にするなら、おさえておきたいポイント。
(チームレプリカのボトルもありますが、すぐロゴが消えるかも、、)
対してポディウムは頑丈です。
しばらく使えばそれなりの傷は付きますが、気になったことはありません。
耐久性はポディウムが明らかに優れています。
保冷・保温性能はどっちもなし
どちらも保冷・保温性能機能はありません。
しかしボトルの厚みからか、若干ポディウムのほうが保冷・保温性があるイメージ。
明確に比較したことはありませんから、感覚的なものですが。
保冷・保温性能が欲しいなら、
「ICE FLY サーモボトル」
「ポディウムチル」「ポディウムアイス」
を選びましょう。
価格(コストパフォーマンス)
FLY
¥1,115(550mL)
¥1,300(750mL)
¥1,400(950mL)
ポディウム
¥1,430(610mL)
¥1,650(710mL)
FLYのほうが安いです。
しかし耐久性を考えると、コスパはポディウムが上回るかもしれません。
(FLYは少し前まで、もっと安かったのですが、、)
どっちがおすすめ?
![](https://izalabo.com/wp-content/uploads/2022/10/question-mark-g0334729b5.jpg)
FLYがおすすめな方
- レースで使用する方
- ボトルに軽さを求める方
- 洗いやすさを求める方
- 大容量(950mL)のボトルが欲しい方
ポディウムがおすすめな方
- 漏れないボトルがいい方
- 自転車以外でも使用する方
- 見た目(耐久性)を気にする方
![](https://izalabo.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
用途によって使い分けるといいでしょう。
「自分の用途がわからない」という方は、とりあえずFLYを買うことをおすすめします。
なんだかんだで、世界で一番売れているボトルですので。
使っていて「漏れが気になるな」とか欲しい機能がでてきたら、他のボトルを検討しましょう。
ちなみに僕は現在、FLYを使っています。
1番の理由が、洗いやすくて手間がかからないから(めんどくさがりなもので笑)。
まとめ
シンプルでレース向きな「FLY」。
高性能で多用途向きな「ポディウム」。
それぞれ個性があります。
こっちが正解とかはないので、好みで選びましょう。
またボトルは、他のパーツと比べて高いものではありません。
そのため、両方買って使い比べてもいいかもしれません。
どちらも定番のボトルなだけあって、後悔することもないでしょう。