トレーニング

ロードバイク初心者が速くなるための、たった1つの練習方法

速くなりたい

ロードバイクに乗れば、だれもが思うことです。

しかし練習方法を調べると

「パワー、FTP、VO2max、SST、LSDなにそれ?」

「心拍トレーニング、パワートレーニング、インターバルトレーニングとか色々あるけど、どれがいいの?」

「目標を決めましょうといわれても、特にないけど、、」

という悩みがでてきます。

乗り慣れている方なら、自分にあった練習を選べるでしょう。

しかし初心者は何をやっていいのやら、、

実は、そんな初心者がやるべき練習は1つ

”とにかく乗る”ことです。

なぜならロードバイクが速くなるためには、継続して量を走ることが最重要

初心者が難しい練習をしても、意味がないからです。

今回は

  • 初心者は乗るだけで速くなる理由
  • 具体的な練習方法
  • 最低限おさえておくこと

解説します。

難しく考えずに、楽しく練習を続けて速くなりましょう。

初心者は乗るだけで速くなる

乗るだけで有酸素能力UP

初心者は練習方法を意識しないでも、乗っているだけで有酸素能力が上がります

なぜなら初心者は、そもそもの有酸素能力が低いからです。

有酸素能力は主に、心肺機能と筋力に分けられます。

心肺機能

心肺機能は、酸素を筋肉や組織に運ぶ能力のこと。

心肺機能が低いと、長い時間の有酸素運動に耐えられません。

ランニングなどの運動をしている方でしたら、すでに心肺機能は高いでしょう。

しかし近ごろ運動をしていない方は、心肺機能が間違いなく低いです。

そのため心肺機能が低い方は、ロードバイクで走るだけで十分に心肺機能が高まります

筋力

初心者はロードバイクに必要な筋肉がついていないことがほとんどです。

それは他のスポーツをしている方でも同様です。

なぜなら他のスポーツで使う筋肉は、ロードバイクに必要な筋肉と異なるからです。

他のスポーツで鍛えた筋肉が、まったく使えないわけではありません。

しかし、ロードバイクでよく使う筋肉がついてないと、いくら筋肉があろうとも速く走ることはできません

ロードバイクの筋肉は、ロードバイクで鍛える

これが基本です。

ですから初心者はロードバイクに乗って、必要な筋力をつけましょう。

実体験

実際に僕はロードバイクに乗る前は、様々なスポーツしていました。

水泳やランニング、ウェイトトレーニング、アメフトなど。

それなりに筋力はある方だとは思ってました。

しかし初心者の頃はロードバイクで20km走っただけで疲労困憊。

翌日は筋肉痛でした。

他のスポーツで筋肉を鍛えていても、ロードバイクの筋力は足りていませんでしたね。

ポイント

有酸素能力 ≒ 心肺機能 + 筋力

初心者は心肺機能も筋力も低い。

心肺機能・筋力が低いからこそ、走るだけで十分に鍛えられる。

⇨有酸素能力がアップして、速く走れるように

走るだけでテクニックや経験が身につく

走るとロードバイクのテクニックが向上し、経験も身につきます。

ロードバイクで速く走るためには、有酸素能力だけでなくテクニックや経験も必要です。

なぜなら、自分の出せる力を見極められて、効率良く走れるからです。

テクニックで効率良く走れる

例えばテクニックは、ペダリングやポジショニング、ヒルクライムの登り方など。

テクニックを身につければ、無駄な力を使わずに効率良く走れます。

効率良く走れると、スピードを出す能力やスピードを維持する能力が向上。

また疲れにくくなるので、長時間走り続けることができるようになります。

そのためテクニックが向上すれば、有酸素能力が同じだとしても圧倒的に速く、長く走ることが可能となるのです。

経験でライドをマネジメント

「自分がどのぐらいのスピードをだせるか」「どのくらい長い距離や時間を乗れるか」を把握することが重要です。

なぜなら、経験でそれがわかるようになると、距離に応じて自分自身のマネジメントができるようになります。

「今現在どのくらいスピードで走ればいいか」がわかるわけです。

自分自身のライドのマネジメントができると

「最初からスピードを出しすぎて、ライドの途中から足が回らなくなる」

という、よくある失敗を防ぐことができます。


テクニックと経験は、乗れば乗るほど身についていきます

それは初心者でもプロでも同様です。

テクニックや経験を身につけることで、自分の能力を把握して、効率よく速く走れるようになりましょう。



乗っているうちに目的が明確になる

よく「目標を決めましょう」「目的を明確にしましょう」などいわれます。

しかしそんなこといわれても、初心者で明確に目標を持っている人なんてごく一部です。

乗ってみないとわかりようがありません。

なので初心者は、たくさん乗ってください。

たくさん乗れば、やりたいことや楽しいことが自然と見えてきます

そして自分がどんな風にロードバイクに乗りたいか、目的がはっきりするでしょう。

例えば

「レースに出たい」

「ヒルクライムで速くなりたい」

「ロングライドをしたい」

など。

目的が明確になると、目標を決めて本格的にトレーニングを行うことができます

また自分に足りない能力も把握できるので、どんなトレーニングを行えばいいかはっきりします

ロードバイクに乗り始めた頃は、目的や目標を明確に持っている方はほとんどいないです。

そのため、たくさんロードバイクに乗って、自分がやりたいことを見つけましょう



練習方法にこだわらなくていい

練習方法は気にしない

練習方法は気にしないで大丈夫です。

なぜなら初心者が気にしたところで、間違ったトレーニングになることがあるからです。

FTPやVO2max、SST、インターバルトレーニングなど、いろいろな用語や練習方法があります。

そんなこといわれても初めたばかりの方はわからなくて当然。

やっていくうちに覚えていけば大丈夫です。

そもそも乗る目的によっては、必要のない用語かもしれません。

いろいろ調べて知識をつけること自体はいいことです。

しかし正しい情報なのか、自分に必要な情報なのかを見極めることはとても難しい。

「細かいところを気にしていたら、逆に遠回りになっていた」というのはよくある失敗パターンです。

繰り返しになりますが、初心者は乗るだけで速くなるので、練習方法はこだわらなくていいです。


継続することが最重要

有酸素運動であるロードバイクは、継続しなければ速くなりません。

特に心肺機能は、1週間過ぎた頃から低下します。論文

そのため速くなりたいのであれば、最低でも週に1回はロードバイクに乗るべきでしょう

初心者が続けにくい練習に手を出して、乗る量が少なくなることは本末転倒です。

それよりは自分の好きなように乗ることで量を増やし、続けることが何より大切

とにかく継続して乗ることが、速くなるために必須の条件です。



具体的な練習方法は「LSD」

とはいえ

とにかく乗って下さいといわれても、どのように乗ればいいの?

と思う方もいるでしょう。

結論として、初心者はLSDから取り組むのがおすすめです。

「LSD」は長くゆっくり走るトレーニング

LSDは「Long Slow Distance」の略で、長い距離をゆっくり走ることです。

ゆっくりがどれくらいかというと

会話ができるぐらい」の強度です。

けっこう簡単ですよね。

「そんな強度で効果あるの?」

と思われるかもしれません。

しかしLSDはプロでも取り入れている、実践的な練習です。

LSDの効果は

  • 有酸素能力(心肺機能、筋力)の向上
  • テクニックの向上
  • 脂肪燃焼効果

など他多数。

じてトレのサイトが参考になります。

LSDはロードバイクに乗るためのベース能力を上げる練習です。

初心者にぴったりな効果が見込めます。

実際にやってみるとわかりますが、LSDはつらい練習ではないので、継続しやすいというメリットもあります

また基礎が身についていない初心者ほど、効果が実感しやすいです。

初心者はまずLSDで、ロードバイクに必要なベースの能力を高めましょう


少しずつ距離や時間、頻度を増やす

LSDは2~3時間乗らないと効果がないといわれることもあります。

しかしそれは乗り慣れている方の話です。

ロードバイクを初めたばかりだと、低強度でもすぐ疲れます。

そこまで長く乗らなくても、十分効果が見込めるのです。

無理をしても楽しくないし、ケガや事故につながるのでやりすぎ注意

最初は週に1回、10kmでも20kmでも構いません。

小さく始めましょう。

慣れてきたら、さらに10km増やしたり、週に2回乗ったりと、少しずつ距離や頻度を増やしていきましょう


高強度のトレーニングは後回しで

「高強度トレーニングは速くなるために必須」とよくいわれます。

しかし、初心者は高強度のトレーニングは、止めておいたほうが無難です。

なぜならベースの能力やテクニックがないと、高強度トレーニング自体が成立しないからです。

さらにはケガや事故、オーバートレーニング(運動のし過ぎ)につながる場合があります

「速くなるためには必要」と聞くと、やりたくなる気持ちはよくわかります。

しかし高強度トレーニングは、ベースとなる有酸素能力やロードバイクに乗る身体・テクニックができてから取り組みましょう。



最低限おさえておくこと(事前準備)

ただ乗るだけといっても、何も考えずに乗ることはトラブルの元です。

最低限、以下のことはおさえておきましょう。

  • ポジションは合わせておく
  • こまめな水分補給
  • 補給食を携帯する
  • 必要な持ち物
  • トラブル時の対処法

ポジションは合わせておく

ポジションは、サドルの高さやハンドルの位置などのことです。

ポジションが自分の身体に合っていないと、膝や腰を痛める原因となります。

また乗り方に変なクセがつくことがあります

例えば、ガニ股で漕いでいたり、背中を丸めてしまったりなど。

こういったクセは、速く走れない原因になります。

また一旦染みつくと、治りにくいものです。

ケガをしないためにも、不要なクセをつけないためにも、ポジションは最初に合わせましょう

しかし、自分でポジショニングを合わせるのは難しいものです。

そこでプロを頼りましょう。

専門ショップで買えば、最初にポジショニングはしてもらえるはずです。

ただそれでも十分ですが、おすすめは有料のフィッティングサービスを受けることです。

自分の身体のデータを細かく取り、最適なポジションにしてくれます。

お金はかかりますが、受けたほうが効率よく速くなれるし、ケガを防ぐことにつながります

結果的に払った金額の元はすぐ取れるので、早めに受けておくことをおすすめします。




こまめな水分補給

ロードバイクは思っている以上に水分を失います

走っているときは、汗をかいても走行中の風ですぐに乾いてしまいます。

そのため水分が失われることに、気がつきにくいです。

実際に風がない状況(室内トレーニング)で走ると、どばどばと滝のように汗が垂れてきます。

「こんなに汗をかいて大丈夫か⁉」と思うほどに。笑

そのため、こまめに水分補給をしないとすぐ脱水状態になってしまいます

必ず水分は携帯して、こまめに飲みましょう

ペットボトルでもいいのですが、キャップを外すことが面倒です。

専用のボトルのほうがすぐに飲めて便利なので、1本は持っておくといいでしょう。




補給食を携帯する

ロードバイクは長時間の運動なので、カロリー消費が多くなります

1時間で500kcalは消費すると思っておいたほうがいいです(運動強度や体重による)。

減量になるから、いいじゃん

と思うかもしれません。

しかし何も食べずに身体に蓄えられているグリコーゲン(糖質)が無くなると、低血糖状態に陥ります

いわゆるハンガーノックと呼ばれるものです。

ハンガーノックは危険な状態です。

身体に力が入らなくなり、下手すると動くことができなくなります。

そんなハンガーノックを防ぐためには、糖質を摂取するしかありません

そのため補給食は必ず持っておきましょう

食べてからエネルギーに変わるまでには、時間がかかります。

お腹が空いてからでは遅いので、こまめに補給するべきです。

「30分や1時間おきに食べる」と決めておくといいですよ。


特に初心者はハンガーノックを軽視しがちです。

僕もロードバイクを初めて4ヶ月頃にハンガーノックになったことがあります。

残り距離が少なかったので、ケチって補給しなかったら、身体に力が入らなくなりました。

思いっきりハンガーノックを軽く見ていたわけです。笑

ハンガーノックは油断すると、すぐなってしまいます。

補給が大事なことを、肝に命じておきましょう

補給食は脂質が少なく、携帯しやすいものがおすすめです。

定番の補給食は、ようかんです。

持ち運びやすく、食べやすく、脂質が少ないので消化にいい。

さらには価格が安い。コンビニでも手に入り手軽です。

必要な持ち物

  • お金
  • スマートフォン
  • 水分
  • 補給食
  • パンク修理道具一式

お金・スマートフォン

お金とスマートフォンは、ほとんどの方が携帯していると思います。

この2つさえ持っていれば、ライド中の不測の事態にはたいてい対応できます。

水分・補給食

水分と補給食は先ほど説明した通り、ライドのときは必ず持っていくべきものです。

またライド中に飲み切ったり食べ切ったりした場合は、コンビニや自動販売機で補充しましょう。

コンビニなどのお店がない、人里離れた場所を走る際は注意

「多めに持っていく」

「事前にコンビニの位置を調べる」

などの対策は必須です。

パンク修理道具一式

パンクは走れなくなるトラブルで一番多いものです。

対策は必須です。

具体的に

  • チューブ
  • 携帯ポンプ
  • タイヤレバー

は最低限持っておきましょう。


また実際にパンクした時に、修理できないと意味がありません。

事前に練習して、パンク修理はできるようになっておきましょう

ロードバイクは目を離すと、すぐに盗難に会います

コンビニに入るときなど、ロードバイクから離れるときは、必ず鍵をつけなくてはいけません

鍵は用途に合わせて選びましょう。

定番の鍵のメーカーAbusのサイトが参考になります。



パーツ交換は後回し

練習以外でも、ロードバイクは速く走れるようになる方法があります。

それがパーツを交換です。

ロードバイクの楽しみの1つですね。

しかし初心者は後回しでOK

なぜなら、初心者は自分自身に本当に必要なパーツがわからないからです。

必要なパーツは目的や用途によって変わってきます。

またパーツによっては、数万円することも。

決して安くありません。

目的がはっきりしてから、必要なパーツに変えていけばいいでしょう。

お金があるなら話は別ですが、、笑

それとペダルとシューズを固定する、ビンディングペダルは無理に使う必要はありません

必要だと判断してから使えば大丈夫です。





まとめ:とにかく乗るべし

まとめ

・初心者は走るだけで有酸素能力UP
・初心者は走るだけでテクニックと経験が身につく
・LSD(長い距離をゆっくり走る)でベース作り
・事前準備でトラブルを回避



初心者は乗り続ければ、必ず速くなります

ケガや事故なく、楽しんで速くなりましょう

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