プロテインは手軽にタンパク質が取れるサプリメントです。
アスリートが使っているイメージが強いですよね。
そんなプロテインですが、
「ロードバイクのトレーニングを始めたのだけど使うべき?」
「アスリートじゃないけど使ってもいいの?」
と疑問に感じるでしょう。
結論からいうと、必須ではないが、サイクリストにはおすすめです。
必須ではないのは食事で必要なタンパク質を取れていれば、プロテインを飲む必要がないから。
しかし効率的に速くなるなりたいなら、プロテインを強くおすすめします。
今回は、
- プロテインとはなにか
- プロテインがサイクリストにおすすめな理由
- プロテインを飲む量
- プロテインを飲むタイミング
について解説していきます。
これを読めば、プロテインが必要な理由がわかり、使い方もマスターできるでしょう。
プロテインとは

まずは、プロテインについて正しく理解しておきましょう。
プロテイン=タンパク質
プロテインは牛乳や大豆から不要なものを取りのぞいて、タンパク質を残したものです。
つまり「プロテイン=タンパク質」。
プロテインは不足しているタンパク質をおぎなうためのサプリメントです。
肉や魚、大豆、乳製品に含まれるタンパク質と変わりません。
タンパク質が不足すると筋力低下
タンパク質は炭水化物、脂質と並んで三大栄養素の1つ。
体の成分の中では水分の次に多く、16%がタンパク質です。
筋肉や臓器、骨、髪の毛、皮膚、爪など身体のあらゆるものに使われています。
特に筋肉は、水分を除くと80%がタンパク質です。
タンパク質が不足すると筋力が維持できず、運動能力が激落ちします。
そのため身体の機能の維持はもちろん、運動パフォーマンスに直結する重要な栄養素なのです。
サイクリストにプロテインがおすすめな理由

筋肉の回復と成長
サイクリングの筋肉へのダメージは大きいので、十分な量のタンパク質を取り、筋肉を回復させる必要があります。
サイクリングは筋肉のダメージが少ないと思われがちです。
確かに自転車をこぐ動作自体は、筋トレに比べると筋肉に与えるダメージはかなり小さいです。
しかしサイクリングは平気で3時間、あるいはそれ以上の長い時間走ります。
そのため少ないダメージでも積み重なり、大きなダメージになるのです。
筋肉のダメージと聞くと、ケガをイメージされる方もいるかも知れません。
しかし筋肉はダメージを受けて、そのダメージが回復することによって成長します。
つまり速くなるために筋肉ダメージを与えることは必要です。
そのダメージの回復に、タンパク質が使われます。
ポイント
- サイクリングで筋肉にダメージ
- 十分な量のタンパク質を取る
- 筋肉のダメージを回復
- 筋肉が成長
- 速く走れるように
手軽にタンパク質を補給
そこで問題になるのが、十分な量のタンパク質をどうやって取るかです。
くわしくは後述しますが、運動する方は1日に体重1kgあたり1.6gのタンパク質を取ることが推奨されています。
例えば体重60kgだとすると、タンパク質が96g必要。
この量を食事で取るのはけっこう大変です。
タンパク質100gを食品でみると
- 卵:15個
- 鶏肉(ムネ肉、皮なし):450g
- 豚肉(ロース):500g
- 牛肉(肩ロース):600g
などです。
食事ではほかにも野菜や果物、炭水化物を食べなくてはなりません。
かなりの食事量になることがわかるでしょう。
大食いの方ならこの量でも食べられるかもしれないですが、、
少食な方だと難しく、タンパク質が不足しがちになります。
そこで活躍するのが、プロテイン。
プロテイン1回(25g)で20gのタンパク質を取ることができます。
これは鶏むね肉100gに相当します。
コンビニなどに売っているサラダチキン1つ分です。
どうですか、プロテインだと手軽ですよね?
この手軽さがプロテインの最大のメリットです。
また食品より「価格が安い」ということもプロテインの重要な魅力の1つ。
(食品だとけっこうお金かかるんですよね、、笑)
減量に役立つ
もちろん最初にお話したように、食事でタンパク質が足りていれば、プロテインは必須ではありません。
しかしです。
食品から必要なタンパク質を取ろうとすると、脂質も一緒に取ることとなります。
そうすると摂取カロリーが増えて、太りやすくなります。
必要以上に体重が重くなることは、サイクリストにとって敵です。
鶏むね肉など脂質が少ない食品をストイックに食べ続ける手もありますが、、
好きなもの食べたいですよね?
そこでプロテイン。
プロテインは脂質がほとんど含まれていので、低カロリー。
タンパク質20g取るのに100kcal程度しかありません。
必要なタンパク質を低カロリーのプロテインで取っておけば、あとは好きなものからタンパク質を取れば良いのです。
(暴飲暴食はだめですよ。笑)
また減量をしたいときには、低カロリーであるプロテインはかなり強い味方になるでしょう。
というわけで、手軽で減量に役立つプロテインはサイクリストにおすすめです。
飲む量は、体重1kgあたり1.6g程度を目安に
タンパク質の1日の必要量
国際スポーツ栄養学会では1日に体重1kgあたり1.4~2.0gが推奨されています。
体重60kgの方なら84~120gですね。
運動量によって、たんぱく質の量を調節するのがよいとされます。
しかし「運動量で調節といわれても、どのくらい運動した時にタンパク質を多く取ればいいの?」
と迷いますよね?
そういうときは運動量を気にせず、体重1kgあたり1.6g程度を目安にすることをおすすめします。
複数の研究で「体重1kgあたり1.6gで、筋肉の成長に大きな効果があった」というデータがでているためです。
この量を目安にして、食事で足りないタンパク質をプロテインでおぎないましょう。
1回のプロテイン量
プロテインの1回の量は、20~25g程度を目安としてください。
そのぐらいの量のプロテインが吸収に良いとされているためです。
(1回にこれより飲んでも効果はありますが、効果が先細りします。)
飲むタイミングはいつでもOK
タイミングは気にしないで大丈夫です。
朝食や昼食、夕食、間食、運動前、運動後、寝る前などいつでも問題ありません。
一昔前は「プロテインは運動後すぐ飲みましょう」という話もありました。
「運動後30分以内は体が栄養を吸収しやすくなっていて筋肉の発達によい」という理論です。
しかし現在は「1日のタンパク質量が同じならタイミングは関係ない」という理論のデータが多く、主流の考え方となっています。
そのためプロテインを飲むタイミングは気にせず、1日のタンパク質の量だけ気にしていればOKです。
本当のゴールデンタイム
正確にいうと「運動後6時間以内は体が栄養を吸収しやすくなっている」というのが有力です。
6時間はこれまでの理論より時間が長いため、結果としてタイミングを気にしないでよいそうです。
サイクリング前はおすすめ
筋肉の発達にはタイミングは関係ありません。
しかし個人的にはサイクリング前をおすすめします。
なぜな、プロテインは消化吸収がよいため、運動時に「胃が重い」ということが避けられるためです。
胃が重いと単純に動きにくくなります。
またロードバイクは補給しながら運動するため、胃などの消化器になるべく負荷がかからないようにするべきです。
そのため僕はサイクリング前に、脂質が少なく消化によいプロテインを取っています。
運動しない日でもOK
運動しない日でもプロテインは取って大丈夫です。
特に朝食で取ることをおすすめします。
実は朝食でプロテインを取ると、こんな効果があります。
- カロリーが燃える
- 食欲が減る
カロリーが燃える
朝食でタンパク質を取ると代謝がアップします。
「代謝アップ=消費カロリーアップ」
ですので、やせやすくなります。
なんと脂肪が16%も燃えやすくなったそうです(高炭水化物の朝食と比較して)。
食欲が減る
プロテインを飲むと、グレリンというホルモンの分泌が減ります。
グレリンには、食欲を増やす効果があります。
つまり「グレリンが減る=食欲が減る」
ということです。
「お昼までまだなのにすぐ腹減るな、なんか食べちゃおう」
と必要のない間食をしてしまう方には耳寄りな話ですね。
というわけで、朝食でプロテインを取るとカロリー消費が増えて食欲も減ります。
頑張らなくてもやせやすくなるので、おすすめですよ。
プロテインで速くなろう
今回は、プロテインの効果と使い方を解説しました。
おさらいすると
- 筋肉の回復と成長にタンパク質は必須
- プロテインは手軽にタンパク質を取れる
- プロテインは低カロリーで減量に最適
- 1日のタンパク質の量は、体重1kgあたり1.6gを目安に
- いつ飲んでもOK(運動前と朝食はおすすめ)
プロテインを上手に使って、効率的に速く走れるようになりましょう。
