ロードバイクは屋外で長い時間運動するので、とても日焼けをしやすいスポーツです。
「肌が黒くなっても気にしない」
「何なら焼けている方がかっこいい」
と思っている方もいるかもしれません。
しかし、肌が黒くなるのを防ぐためだけに日焼け対策をするわけではありません。
実は日焼けを治すためにエネルギーが使われるので、運動パフォーマンスが確実に落ちます。
また紫外線のダメージは、少しずつ身体へ蓄積するもの。
そのダメージが歳を取った時にシミやシワ、抜け毛、皮膚がんなどを引き起こします。
後悔してからでは遅いので、しっかりと日焼け対策をしていきましょう。
今回は日焼け止めの具体的な方法を、5年間試行錯誤してきた僕の経験を踏まえて解説。
これを読めば日焼けを気にせず、ライドに集中できるようになるでしょう。
日焼け対策は「ウェア」と「日焼け止め」の2種類
ウェアを着ることによる対策と、日焼け止めを塗ることによる対策の2つがあります。
ウェアは確実に日焼けを防ぐ
ウェアは着ているだけで日焼け対策になり、紫外線を防ぐ能力も高いです。
また日焼け止めと違って、塗り直しの手間がないので楽チン。
しかし何も着ていない状態に比べると、暑く感じることも。
それに加えて、運動の邪魔に感じることもあります。
ですがそれを差し引いても、ウェアの紫外線を防ぐ能力の高さは魅力的です。
そのため絶対に焼きたくない部分はウェアで覆うようにしましょう。
日焼け止めは快適で動きやすい
日焼け止めによる対策は、少し手間を感じるかもしれません。
しかし動きを邪魔しないので、自転車に乗っている最中は快適。
また顔などはウェアで全体を覆うことは難しいので、日焼け止めを塗るほうが良いでしょう。
部位や好み、使用場面によって、ウェアと日焼け止めを使い分けていきましょう。
ではこの後は、具体的な対策を解説していきます。
ウェアによる対策
1、顔周りの対策
①アイウェア(サングラス)で目の対策
意外かと思うかもしれませんが、目の対策は最も重要です。
なぜなら紫外線によるダメージが蓄積すると、白内障、翼状片や黄斑変性といった病気につながり、最悪の場合は失明の可能性もあるからです。
また目に紫外線が入ると脳でメラニン色素を生成するようになるため、目だけでなく肌の日焼けにも繋がります。
そのためサングラスで目を保護することを強くおすすめします。
おすすめはロードバイク用のアイウェア。
ロードバイク用のアイウェアは、顔の形にフィットするようになっていて風や虫、飛び石など紫外線以外からも目を守ってくれます。
有名メーカーを選んでおけば間違いなし。
「OAKLEY」「Rudy Project」「POC」「100% 」「OGK KABUTO」など。
中でもOAKLEYのJAWBREAKER(ジョウブレイカー)当たりが鉄板です。
②頭の対策
頭皮に紫外線によるダメージが蓄積すると、抜け毛や白髪の原因になります。
ヘルメットを着用していても、空気を通す穴から紫外線が入ってきます。
そのため、サイクルキャップで防ぎましょう。
サイクルキャップは日除けになったり、汗が滴り落ちるのを防ぐ役割もあり便利です。
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最強コスパ。サイクルキャップをヘルメットの下にかぶる10の理由。
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メッシュになっているものは涼しいのでおすすめです。
ツバが邪魔という方はツバがないものを。

③顔・首の対策
顔や首はシミやシワ、たるみなどが起きやすく、対策は必須です。
顔は全体をウェアで覆うことは難しいので、顔は日焼け止めも使いましょう。
なるべく日焼けしたくない方はフェイスマスクを着けて防ぐと良いです。
おすすめはモンベルのWIC.クール ネックゲーター。
通気性が良い生地でできていて、目元から首元まですっぽり覆うことができます。
また鼻の部分には樹脂製の芯があって、ずり落ちることを防いでくれます。
おすすめポイントとしては、耳まで覆うことができる点。
他にも多くの製品がありますが、大体は耳に紐をかけるタイプで耳を覆うことが出来ません。
しかしこの製品は、鼻と上部の紐で固定するので耳までカバーできる優れものです。
2、腕の対策
腕の対策は主に3つあります。
- 長袖ジャージ
- アームカバー
- 長袖インナーシャツ
長袖ジャージ
長袖ジャージは春秋用だと思われる方もいるかも知れませんが、夏用の吸汗速乾に優れた長袖ジャージもあります。
アームカバーなどと比べて締め付けが少なく、着用が楽チンで使いやすいアイテム。
また長袖ジャージは夏だけでなく、春や秋の少し肌寒い季節でも活躍してくれます。
しかし定番ではないためか、選べる種類は少なめです。
アームカバー
「半袖ジャージ+アームカバー」は手軽で定番の方法です。
この組み合わせで日焼け対策をしている方は、多いと思います。
メリットとしては、いつでも着脱ができることです。
お店に入ったら外して休んだり、日が昇ってきたら着けたりなど自由自在。
デメリットとして「ずり落ちることがある」「半袖ジャージとの間に隙間ができることがある」などが挙げられます。
おすすめはパールイズミのコールドシェイドアームカバー。
コールドシェイドという紫外線を防ぐ能力が高く、日光にあたっても涼しい素材を使用しているので快適です。
また腕の形状に合うように作られていて、上部に滑り止めがついているので、ずり落ちにくくなっています。
長袖インナーシャツ
半袖ジャージの下に長袖のインナーシャツを着る方法です。
色々試して最終的に僕がたどり着いた、個人的に最もおすすめの組み合わせ。
メリットとして着心地が良い、ずり落ちない、涼しいなどが挙げられます。
インナーシャツなので「半袖ジャージの下は何も着たくない」という方には不向き。
おすすめ製品はパールイズミのコールドシェイド ロングスリーブ。
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体幹の部分はメッシュになっています。
クールフィットドライという素材でベタつきが少なく、吸汗速乾性が非常に高いです。
腕の部分はアームカバーでも紹介した、コールドシェイドという素材が使われています。
コールドシェイドは紫外線を防ぐ能力が高い上に、涼しく快適。
伸縮性も高いので、動きを邪魔しません。
またズレたり、隙間ができたりしないので、気にならずにライドに集中できます。

3、手の対策
夏用のサイクルグローブの多くはショートフィンガー(指切り)タイプです。
ですが夏用のフルフィンガーグローブもあります。
ショートフィンガータイプにと比べてしまうと、涼しさはイマイチ。
しかし通気性が高く作られており、夏でも十分使用できるようになっています。
日焼け対策を考えると、指先だけでなく手首まで覆っていることが重要です。
選ぶときは要チェック。
4、足の対策
足の対策は主に2つあります。
- レッグカバー
- ロングタイツ
レッグカバー
レッグカバーはアームカバーと同様で、定番の方法。
着け外しが自由ですが、ずり落ちることがあります。

ロングタイツ
足首まで覆うタイプのサイクルタイツです。
僕はレッグカバーだと少しのズレでも気になってしまうので、ロングタイツを使用しています。
一見暑そうに見えますが、夏用だと涼しく作られているものがほとんどです。
また身体にフィットするように作られていて伸縮性も高く、動きやすくなっています。
おすすめはまたまた登場、パールイズミのコールドシェイド タイツ。
コールドシェイドなので、ぜんぜん暑くありません。
また伸縮性が高いので動きやすく、お腹の締め付けも少なめ。
パールイズミのパットは性能が高く、快適なクッション性でお尻を守ってくれます。
ビブタイツもあります。
日焼け止めによる対策
肌がむき出しの部分には、絶対に日焼け止めを塗りましょう。
- 日焼け止めを選ぶ基準
- 効果的な使い方
- おすすめ商品
を解説していきます。
1、日焼け止めを選ぶ、4つの基準
日焼け止めを買うとき、種類がとても多くて迷うと思います。
次の4点をチェックして選びましょう。
- SPF30より大きいもの
- ウォータープルーフ(耐水性)があるもの
- 持ち運ぶことができるもの
- 肌に合うもの
1、SPF30より大きいもの
SPFとは簡単に言うと「紫外線を防ぐ能力の高さ」と考えて問題ありません。
数値が大きいほど、紫外線を防いでくれます。
このSPFが30以上のものを選びましょう。
PAという基準もありますが、SPFが30以上であればPAも高く作られているため、気にしないで大丈夫です。
2、ウォータープルーフ(耐水性)があるもの
ウォータープルーフですが、大量の汗をかくロードバイクでは必須です。
いくら強い日焼け止めを使っても、落ちてしまったら意味がありませんからね。
商品の説明を見て、ウォータープルーフの記載があるものを選びましょう。
3、持ち運ぶことができるもの
日焼け止めは時間とともに落ちてしまので、定期的に塗り直す必要があります。
持ち運びやすいサイズのものを選びましょう。
4、肌に合うもの
- 肌が荒れる
- 肌が赤くなる
- 肌が乾燥する
- ニキビができる
などの肌トラブルが起こったら、使用を中止しましょう。
これは上の3つとは違って、選ぶ際にはわからないことです。
しかしとても重要なことなので、選ぶ基準に入れておきました。
日焼け止めに限った話ではないのですが、自分に合うものを使いましょう。
2、効果的な使用方法
正しく使用しないと、日焼け止めの効果が十分に発揮されないことがあります。
難しいことではないので、しっかりおさえておきましょう。
※製品によっては「振ってからから使用してください」などの注意があるので、使用前に確認してください。
顔の塗り方
- 液状なら1円硬化1個分、クリーム状ならパール粒1個分(直径8mmぐらい)手のひらに取る
- 額、鼻、両頬、アゴにつける
- まんべんなく顔全体に伸ばす
- 日焼け止めが乾いたら1~3を、もう1回繰り返す
2回塗ることによって、十分な量をムラなく塗ることが出来ます。
ケチって少なめに塗ると、紫外線を十分に防ぐことができないので注意。

腕、足などの塗り方
- 容器から直接、直線状に肌に塗る
- まんべんなく伸ばす
- 表と裏でそれぞれ塗る
- 顔と同じく、日焼け止めが乾いたら1~3を繰り返す

塗り直しは2時間おきに
2時間おきに塗り直しましょう。
日焼け止めは汗で落ちたり、手や衣服が触れることで落ちてしまいます。
また時間とともに成分が劣化して効果が薄まるので、塗り直しが必要。
ロードバイクは長い時間止まらないことも多く、2時間おきに塗り直すことは難しいかもしれません。
そのため「休憩するときに塗り直す」など、ルールを作っておくことをおすすめします。
落とし方は要確認
肌トラブルの原因となるので、遅くとも寝る前には落としましょう。
落とし方は製品によって異なるので、しっかり確認しましょう。
また落としたあとは保湿が必須。
ワセリンやクリームを優しく塗ればOK。
3、おすすめ商品
一番のおすすめはアネッサ パーフェクトUV スキンケアミルクN。
日焼け止めを使ったことがない方には、少し価格が高いと思うかもしれません。
しかしその価格以上に、アネッサ パーフェクトUV スキンケアミルクNは高性能。
特徴は
- SPFが50+と非常に高い
- スーパーウォータープルーフ(80分の水浴テストでも耐える耐水性)
- オートブースター技術(汗や水分に反応して紫外線の防護膜が強くなる)
- サラサラでムラなく伸ばしやすく、石けんで落とせるため使い勝手が良い
資生堂の「絶対に日焼けさせないぜ」という強い気持ちが伝わってきます。笑
「絶対に日焼けしたくない」「簡単に日焼け対策をしたい方」に非常におすすめ。

もし日焼けをしてしまったら
ヒリヒリしたり、肌が赤くなるような日焼けをした場合
- 氷水などで冷やす
- 肌を保湿 (日焼け後は肌が脱水状態になりやすい)
- こまめに水分補給 (脱水を防ぐ)
軽い日焼けの場合でも、肌の保湿と水分補給は忘れずに。
あまりにひどい日焼けをしてしまったら、お医者さんに相談してください。
時間帯を選んで走ってみましょう
1日のうちでも紫外線の量は異なります。
紫外線が特に多いのは10-14時。
この時間帯を避けてサイクリングすることも、重要な日焼け対策です。

ロードバイクに日焼け対策は必須です!
上記で紹介した方法を試していただければ、日焼け対策で迷うことはなくなるでしょう。
運動のパフォーマンスを落とさないように、また歳を重ねてから後悔しないように、日焼け対策は万全に!
<参考>
気象庁 https://www.jma.go.jp/jma/index.html
環境省 紫外線環境保健マニュアル2020 https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2020/matsigaisen2020.pdf
radiance by webmd https://www.webmd.com/beauty/features/sunscreen-and-your-makeup-routine